急速に高齢化が進む日本。それはすなわち、認知症患者の増加、がんの増加、そして多死社会の到来でもあります。そして2040年には多死がピークを迎えると推測されています。病院のベッドが不足するおそれと、医療費の削減のため、国は在宅医療を進めています。しかし、在宅医療は単なる医療費削減の手段ではなく、地域包括ケアシステムでも謳われているように、「高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むこと」ができること、言い換えれば、自分らしい暮らし方、自分らしい最期のために、住み慣れた自宅や地域で過ごすために必要な医療でもあります。
もちろん、単に住み慣れた地域・自宅で過ごせばよいというものではなく、そこでもQOLは重視されるべきであり、それを支えるためには「在宅医療の質の向上」が必要です。
今回の講習会では、永寿総合病院の廣橋 猛先生をお招きして、在宅でのがん患者の緩和ケアがどのように行われているか、現状と将来予測、課題などを伺い、みなさんと一緒に考える機会にしたいと思います。廣橋先生は永寿総合病院で緩和ケア科副部長、がん診療支援・緩和ケアセンター長という要職を務める一方で、自ら在宅医療も実践されております。
また、永寿総合病院では緩和ケア病棟の他、緩和ケア外来があり、在宅の患者さんの急変時に緊急受診・緊急入院にも対応できる体制を取るなど、病棟・外来・在宅にまたがって患者さんが安心して、希望する場で療養できるような取り組みをしています。
在宅での緩和ケアに加え、在宅医療を支える病院や地域の取組みについてもご紹介します。
日時 | 平成29年6月29日(木) 午後1時30分~午後4時30分 |
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会場 | 東医健保会館(JR信濃町駅徒歩5分) 大ホール |
講師 | 廣橋 猛先生 (永寿総合病院 緩和ケア科副部長、がん診療支援・緩和ケアセンター長) |
参加費 | 会員 4,000円 非会員 8,000円(当日会場にて申し受けします。) |
定員 | 先着200名(定員を超えた場合のみ、事務局からご連絡いたします) |
連絡先 | 東京都病院協会事務局(TEL 03-5217-0896) |
参加者数 | 41名 |