昨年度の東京都病院学会 特別講演にて好評を博した裵 英洙 先生の講演会を開催します。看護部だけでなく各職種で管理業務を担う方をはじめ、皆様のご参加をお待ちしております。

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https://tha.or.jp/kensyu/kensyu_entry_20230304.html

【講師　裵 英洙 先生より】

 　昨今、医療政策の三位一体改革やコロナ禍を含めた様々な外部環境の変化により、病院を取り巻く環境はますます厳しくなってきています。病院経営の視点では、一般病院の多くが赤字経営、民間の一般病院の医業利益率は数％程度と、著しく厳しい経営環境に置かれており、人的資源やICTシステムへの十分な投資が難しい病院も多いのが現状です。さらに、このような厳しい環境の中で、病院は働き方改革を進めなければなりません。病院は職員の多様なキャリア開発やモチベーションマネジメントを進めつつ、良質な医療や看護を確実に提供しなければならず、優秀な人材に活き活きと長く勤続してもらう環境を構築する必要があります。特に、コロナ禍において病院職員の多くは不安や疲労を抱えつつ、患者に最善・最良の医療・看護を提供するために奮闘してきました。これらに報いることも病院としての大切な視点でもあります。

　今回のコロナ禍を通じて、病院は社会インフラであり、社会貢献を基礎とした素晴らしい事業であることが再認識されました。医療機関における管理者のみならず病院で働く職員はこの事実を誇りに思いつつ、地域に貢献する全員参加型の病院づくりの重要性をあらためて実感する機会となりました。だからこそ、病院で働く職員一人ひとりが社会貢献意識を維持し、やりがいを持って、納得して働ける環境の構築がさら必要となっていくことが考えられます。

　今回は、これからのwith/afterコロナ時代において、価値ある質の高い医療・看護を提供し病院を円滑かつ効果的に継続運営するために、職員の更なる活躍の場づくりとモチベーションマネジメントを軸とした職員の“働きがい”と“働きやすさ”を追求する病院づくりに関してお話したいと思います。