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【新型コロナウイルス感染症対策】現場支援に向け多方面へ働きかける

一般社団法人東京都病院協会会長 猪口 正孝

医療現場の実情を訴え 従事者の支援企画を開始

5月より、医療現場の実態を広く都民に伝え、そこで従事する医療者の皆様を応援するプロジェクトを始めています。
一つは「#医療現場を応援」プロジェクトです。在京民放ラジオ5局と連携し、医療現場の実態を私たち医療者自身の言葉でお伝えするものです。医療現場を支える方法について社会全体で考えるきっかけになったのではないでしょうか。
もう一つは「#キッチンカープロジェクト」です。会員病院を対象にキッチンカーを手配し、現場の皆様に作りたてのお食事をご用意するものです。ぜひ、会員病院の皆様にはご利用いただきたいと思います。
こうした現場を支援していく企画は今後も準備していきます。

新型コロナ患者の受入病院対象の補助事業も

病院経営の支援状況についてもご報告します。東京都では「新型コロナウイルス感染症医療提供体制緊急整備事業」を立ち上げました。新型コロナウイルス感染症患者を診療している病院に対して、東京都で独自の補助金を交付するものです。

1外来診療体制等確保支援
2病床確保支援
3重症患者等受入体制確保支援
4医療従事者特殊勤務手当支援
5医療従事者宿泊先確保支援
6医療施設施設・設備整備費補助
の各事業があります。

病床確保支援事業では病床確保料として1床あたり(ア)ICU内の病床を確保する場合...9万7000円/日、(イ)人工呼吸器を使用して重症患者を受け入れるために病床を確保する場合...4万1000円/日、(ウ)上記以外の場合...1万6000円/日

が補助率100%で交付されます。また医療従事者特殊勤務手当支援では医療従事者一人あたり3000円/日をやはり補助率100%で補助します。これらだけですべての経費を賄えるとは言い切れませんが、経営の安定化に役立てていただきたいと思います。

来年度予算に向けて支援を引き続き要望

新型コロナは、感染患者受入病院以外の一般病院にも患者減という形で大きな影響を及ぼしていますが、東京都病院協会では地域医療を守るという視点から、これらの病院を支援するよう、各方面に働きかけています。
差し迫った課題としては、2〜5月の患者減とそれに伴う収入減を背景とした6月以降の資金繰りが挙げられます。福祉医療機構やきらぼし銀行では、さまざまな運転資金のための融資枠をご用意いただいていますので、こちらにご相談いただきたいと考えています。また経営の立て直しに向けた支援ついても、来年度の予算要望に向けて病院としての要望をとりまとめ、東京都医師会とともに強く訴えてまいります。
5月日、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会から共同で実施したアンケート調査「新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況緊急調査(速報)」が発表されました。それによると2020年4月で医業収入が前年同月比・5%減となるなど、病院経営の悪化は明らかになっています。特に東京都の病院は他の地域と比べても厳しいことが容易に想像できます。こうした実情も東京都に訴え、適切な対応を求めていきます。

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